ZEH(ゼッチ)プラスって?
・ZEHよりも上のゼッチプラスがどういうものか知りたい
・ZEHプラスにする価値はある?メリットとデメリットについて
・生活で大きく変わるところはある?
これらの疑問にわかりやすく、簡単にお答えしていこうかと思います。まずはゼッチの説明から。
ZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」です。
経済産業省ー資源エネルギー庁ホームページより抜粋
なんか堅苦しい表現ですね。わかりやすいようにまとめてみると「一年間を通して太陽光発電で得た売電収入よりも年間の光熱費を下回るようにする」と言うことです。ゼッチプラスとは、「ゼッチよりも年間のエネルギーコストを下げて、より省エネに特化した住宅」とわかりやすく言えばこんな感じです。平たく言えば、ハイスペックかつ低燃費な家を理解してもらえば良いかと思います。
ゼッチプラスまでのかんたんな流れを説明します。
ZEHやZEHプラス住宅にするためには、国にその申請をしなければなりません。そして、特性上太陽光発電も必須になります。ですから「太陽光発電なんて乗っけないよ」という家庭は、ゼッチやゼッチプラス住宅の申請はできないのでご注意ください。更に、条件を満たしたからといって必ず申請に通るかというと、意外とそうでもありません。国の補助金の関係で年間のゼッチとゼッチプラスの応募定数は決められているためです。詳しくは以下を参照ください。
ZEHの種類
ゼッチには3種類あります。
・Rank☆1 ニアリーゼッチ
・Rank☆☆ ゼッチ
・Rank☆☆☆ ゼッチプラス
星の数が多いほどハイパフォーマンスな家になります。
ちなみに我が家はランク☆☆☆のZEHプラス住宅です。。普通のゼッチとゼッチプラスとでは、大きな変更点はないにしても、いくつかの細かな達成条件が違っています。今回はゼッチプラスを達成するための方法を書くので、ゼッチやニアリーゼッチの解説は省きます。
我が家をゼッチプラスにするために必要だったこと4つ
1、基本一次エネルギー消費量から25%以上のエネルギーを削減する。
2、外皮性能をよりレベルアップする。
3、高度エネルギーマネジメントの導入
4、電気自動車用のコンセントの設置
5、場合によっては、エアコン、給湯器を更にグレードアップしなければいけなくなる。
経済産業省からの説明によれば、外皮性能の向上、高度エネルギーマネージメントの導入、電気自動車用のコンセントの設置から3つのうち2つ以上達成できていればOKです。なお、一条工務店で建てる場合は、すでに外皮性能の標準がゼッチプラスに必要な基準をクリアしているので気にしなくても大丈夫です。ですので必然的に、高度エネルギーマネージメントの導入と電気自動車用コンセントの設置が必要になります。
その上で我が家がゼッチプラス住宅にするために必要だったのは以下の4つです。
- 太陽光発電システムとHEMS(ヘムス)の導入
- 電気自動車用のコンセント
- ゼッチ対応型のエアコンや給湯設備のグレードアップ
- ZEH支援事業申請図書作成費
ゼッチプラスにするために費用はかかるの?
残念ながらZEHにするためにはコストがかかります。
まず、ゼッチとゼッチプラスの一番大きな変更点は、電気自動車用のコンセントの存在です。これは必須なのでEV車にする予定のない人でも導入せざるを得なくなります。もし導入するのならオプション料金として2万円かかります。
他にはエアコンと給湯器設備はグレードアップが必要になります。幸いにも我が家はエアコンのグレードアップのみで済んだんですが、16万8000円でした。
ZEH支援事業申請図書作成費用も必須なので16万5000円かかります。
合計で35万3000円もの料金が発生したことになります。これは別途で払う訳ではなく、全てローンの中に組み込まれますので、安心してください。でも、35万を払ってでもハイレベルな家にする必要はあるのでしょうか?一条工務店レベルの家になると標準でも十分すぎるぐらい快適な家になるのですが、いくら快適といっても生活がしやすいかどうかは別問題です。そこでゼッチ(ゼッチプラス)による生活スタイルがどのように変わるのかを知れれば、ゼッチを導入するきっかけにもなって良いと思うのですよ!
その前段階として補助金について話す必要がありそうです。
2019年現在ZEHプラスにすると115万円の補助金が降りる
ZEHでは補助金が環境省から70万円なのに対して、ZEHプラスの申請が無事に通ると補助金が経済産業省から115万円おります。この金額は税金などにも引かれることはなく全額もらえます。入金日は家が建ってからおおよそ2〜3ヶ月後になりますので、そこだけ注意が必要です。
もう一点注意しなければいけないことは、99%もらえるが100%振り込まれるわけではないという悲しき事実があります。補助金が振り込まれない背景には以下の理由が考えられます。
1、予期せぬ工期の延長
2、計画書通りに工事が行われなかった
3、国へ虚偽の報告をした
ZEHの補助金を受けるためには、ゼッチ計画書通りに工事が行われる必要があります。その計画書の中には、いつから着工していつ完成するか、という期日も当然ながらあります。でも予期せぬ自然災害などで工事がストップしてしまうようなことがあれば、入居予定日をすぎても完成していないとみなされ補助金が降りなくなってしまいます。その場合でも国にきちんとした報告をしていれば問題はないと思うのですが、流石に数ヶ月単位で遅れるようなことがあれば正当な理由であったとしても受理されないんじゃないかと思います。2と3はまずありえないと思いますが、杜撰な建築会社であればその可能性は否定できません。
ゼッチ住宅で生活スタイルはこう変わる
基本的な生活部分での大きな変化はありません。しかし、細かな部分での生活の仕方が変わります。その理由の一つにHEMSによる「電気の視える化」とスマホやタブレットを使っての遠隔操作があります。
ヘムスを導入すると、まず家中の電気使用量(冷蔵庫やテレビでどのくらいの電気を使用しているか、家の中でもっとも多く電気を使っている設備)が視えます。例えば、家の中でもっとも多く電気を使用しているのが冷蔵庫だとします。その場合の電力消費量が毎月5000円かかっているのがわかったとしたら、「あれ?電気代めっちゃ高くね?」と思えるはずです。(正確には電気使用量が視えるだけなで、具体的な家電の電気料金がわかるわけではないのですが💦わかりやすいようにお金で例えてみました。)電気使用率が高い家電がわかれば、「この家電をもっと省エネ性能の高いものに変えたら特じゃん」と考えられるようになるので、必要な電化製品とそうでない家電製品を判断することができるわけです。
もう一つはスマホ・タブレットを使った遠隔操作です。
ゼッチに対応したエアコンや給湯設備では、専用のアプリをダウンロードすることで大抵スマホやタブレットを通して遠隔操作が可能になっています。その設備だけでも十分なのですがHEMSと連携することで、より省エネ対策がしやすくなります。遠隔操作はもちろんのこと、それに合わせて電力消費も視れるようになるので「この家電は結構電力を使うから、あまり使わないようにしよう」とか「家を出てくるときにエアコンを消したか心配。ちょっと確認してみよう」というように生活に工夫が生まれます。
こういう感じで省エネ生活のために工夫ができることは無いか?と考えられるようになると生活スタイルが良い方向に変わります。
・節約思考になるので無駄遣いが減る。
・必要なものとそうでない物の判別がつくようになる。
・家計に余裕ができるので、余ったお金を貯金に回せたり、ローンの支払いに当てることができる
ゼッチに対応したエアコン・給湯器は必須
一条工務店側から提案された機種は、エアコンはパナソニック製、給湯器は三菱エコキュートです。理由は…たくさんあって選ぶのがめんどくさかったからです!😁
例えばゼッチに対応したエアコンは以下のようなものがあります。下のリンクをご覧になる場合、【エネルギー消費効率定格冷房区分『い』】と書かれている欄があると思います。それがゼッチ対応のエアコンの種類です。
参考までに私が選んだエアコンを紹介します。JXV-4019Sというやつでこれです!理由はまたしてもめんどくさかったからです!😁

同じく給湯器にもゼッチ対応ものが必要です。選んだエコキュートはSRT‐SK374Dです。これもなんとな〜く選んだやつです。
まとめ
・ゼッチには3種類あって、グレードの高いゼッチプラスが補助金も多くオススメ。
・ゼッチには申請が必要。基準をクリアしているのに申請が通らないと「ゼッチレベルのただの家」になる。
・HEMSと連携することで省エネ対策が取りやすくなる。遠隔操作もできるので、外出した時でも安心。